ネットで色々な方のファンフライ動画を見ているうちに私もアクロがやりたくなってきました。中でもローリングコブラという技は見るからに難易度が高そうですが、見ていてとても格好イイのです。よし、オレもやってみようという気になり、試行錯誤・紆余曲折・波瀾万丈な3ヶ月を経て、ようやく形になりました。と言っても私はアクロやスタントに関してはまだまだ初心者ですので、ごらんになった方の「それは違うよ!」というご意見やご指摘、どんどんお知らせ下さい。ただ私は初心者がインターネットの情報のみでアクロをやろうとした場合、事細かに操作方法や機体選びなど書かれているサイトが見つけられなかったため、これからアクロに挑戦しようという人の道しるべになれば良いなと思い、恥ずかしながら書きました。 |
その1 ローリングコブラをやるにはウデだけでなく、機体選びも重要! 私は最初ムルシエラゴでローリングコブラに挑戦しようとしましたが、私には出来ませんでした。プロモーションビデオではくるくるロールしていたのに、いざローリングコブラとなると、ロールが止まってしまうのです。舵角か?重心位置か?ペラの径か?と色々試したのですが、結局はできませんでした。(ローリングサークルならできるのですが)次にコブラF3Oで試してみました。この機体で私はローリングコブラの基本操作を学んだ気がします。しかし、しかし、この機体も私のコントロールでは舵角を増やしても1秒間に2・3回転くらいの高速ローリングが出来ないのです。止まってしまうのです。そこで、アノ有名なセミ少年マニュエル君の動画を見て決断し、KnuffelV2をEPPにて自作し、飛ばしたところ、ようやく自分の納得できるような高速ローリングが可能になりました。 |
その2 機体選びには外せないポイントがある! 先述のような試行錯誤をしているうちにあることに気付きました。それは 主翼のテーパーが強いほど、ロールレートが速くなる。ということです。 確かに主翼の付け根の翼弦と翼端の翼弦の差が大きい方がロールは速いです。しかし、一概にそうではなく、 翼弦が長く主翼スパンが短ければ、テーパーが無くてもロールレートが速い。ということも分かりました。 私はたくさん機体を持っているわけではないのですが、FMSで試したところ例えばサザンクロス4よりもサザンクロス3ver4のほうがロールレートは速いです。私の推測ではおそらくロール時の主翼抵抗が少ない方がロールレートが速いという結論になりました。 したがって、私がローリングコブラを楽しむための機体の条件として ○強いテーパー翼、または翼弦が長くスパンの短い主翼であること。 ○反トルクを利用するため、なるべく大きめのペラが使えること。 ○ラダー面積が大きいこと(sekiaiさんもおっしゃっていますが、左手の動きが楽です) ○軽い機体であること。(全備200グラム前後であれば墜ちたときのダメージが少なくて済みます) だいたい以上の条件が必要だと思いました。 |
その3 FMSをフル活用しよう! フリーソフト「FMS」は私のような初心者にとって非常に助かります。ローリングコブラの練習に最適です。EPPで壊れにくいといっても、実物のRC飛行機は大なり小なり壊れますし、補修のたびに重量もかさんできます。そしてバッテリーにも負担をかけるために、コスト面でも痛みが出てきますので、やはりシミュレータのFMSは外せません。 私は普段のプロポにアダプタを付けて使用しています。→詳しくは こちら そして気になるFMSでの機体選びですが、私が色々飛ばしてみてトータルで使いやすかったのは b SeductionFS Ono TorqueRoll (セダクションFS トルクローラ小野さんモデル)です。 この機体は思い通りのコントロールができ、スピードも緩急自在でおすすめです。 私はこの機体でトルクロールが出来るようになりました。ロールレートも速く、超速ローリングコブラループも出来ます。 次におすすめなのがサザンクロスW です。 セダクション等と比べて機体が小さいせいか、ちょっと低速アクロが難しい面がありますが、この機体、私の持っているEPP機フェザーとほぼ同じような挙動を示すために非常に練習になります。 事実FMSのセダクションでトルクロールが出来るようになりましたが、実物EPPフェザーではあまりトルクロールを長続きさせられませんでしたが、サザンクロスWを全舵デュアルレート80%でトルクロールを練習した結果、フェザーでも長いトルクロールが出来るようになりました。現在F3Pパターン練習でサザンクロスWを活用させて貰っています。 最近ではガソリン機もロールレートが早いことに気付きました。 実験工房さんでダウンロードできる機体の中から「63歳さん」の機体が良いです。 トルクロールも出来ますし、その中でのお気に入りはNLO_CAP_222がおすすめです。 インドア機ではサザンクロスAMがFMSモデルとして発表されましたね。こちらも非常に使いやすいと思います。 また、サザンクロス-iもロールレートが早いです。パワーもこちらの方が余裕あるような感じです。 あと、FMSを活用される際にはモデルメモリーのあるコンピュータプロポでEXP、D/Rが装備されている機種の方が絶対に良いです。私は素早いローリングコブラを行う際、全舵D/Rは140%です。 |
本当は、ちゃんと順を追って水平飛行〜旋回〜ループ〜ロール〜・・と一つずつマスターしていくのが最善策と思いますが、私の場合、とにかくローリングコブラをやりたくてやりたくて仕方なかったので、基礎を端折って練習していました。 この操舵編では、ローリングコブラをやるための練習を以下の3つに絞りました。 @4ポイントロール Aローリングサークル Bローリングコブラ はじめにお話ししたいのは、まず、FMSでの練習が前提です。 そしてFMSで練習するより実物RC飛行機のほうが操作は簡単だと思います。(私の場合そうです) では次から私なりの方法を載せていきたいと思います。 (きちんとマスターしたい方はシンプルな演技からきちんと習得した方が後々楽だと思います。) |
FMSで練習するならば、機体は何でも良いと思います。エルロンのデュアルレートは100%で良いでしょう・ エルロン左での4ポイントロールであれば、水平飛行中から・・・ @左エルロンをがばっと切って機体を90度傾けてエルロンをすぐ戻すと同時にラダーを右に当てる(当て続ける) A左エルロンをがばっと切って機体を90度傾けて背面にしたらエルロンをすぐ戻すと同時にエレベーターを上に当てる(当て続ける) B左エルロンをがばっと切って機体を90度傾けてエルロンをすぐ戻すと同時にラダーを左に当てる(当て続ける) C左エルロンをがばっと切って機体を90度傾けて水平にしたらエルロンをすぐ戻すと同時に左手は左に当てていたラダーを若干エレベーターアップをナメながら中立へと戻す。 このままでは非常に分かりづらい説明ですので、参考動画です 参考動画(4ポイントロール) 最初のうちはエルロンを切りすぎたり、足りなかったりで90度傾けるのが難しいのと、各場面で左手の当て舵量を掴むまで、機体姿勢がアッチャコッチャしてしまうと思います。特にエルロンを入れるタイミングと左の当て舵を入れるタイミングは微妙に違いますので、何度も試してみる必要があります。また、機体によっても違います また、左ロール・右ロールで左手の当て舵量が若干違うことに気付くと思います。 左では機体がまっすぐ走るのに、右だと曲がるなぁ・・・という事はざらです。 特に実物RC飛行機だとそれは顕著に表れますので、その機体の癖に合わせて当て舵量をマスターする必要がありますね。左と右、苦手な方を作らないようにしておくと後が非常に楽です。私の場合、左ばっかりでやっていたため、後から右の習得をするのに悪戦苦闘する羽目になりました。 馴れないうちは、機体が直進せず、曲がって行ったりすることもあると思いますが、そのまま機体を1周させれば立派な4ポイントローリングサークルです。そしてコレをこのまま垂直に行えば4ポイントローリングループになります。 以下の練習もそうですが、FMSで練習する場合、極力地面近くで練習してみてください。そうすると自分の機体が水平に走っているかどうかがすぐ分かります。上空だと自分の機体が水平かどうかが分かりづらいですし、地面すれすれで4ポイントロールが出来ると大分達成感があります。 ここで、重要なポイントがあります。 それは、ひととおり4ポイントロールが出来たらの是非コブラ状態で4ポイントロールやってみると言うことです。 最終的にローリングコブラを習得するのですから、コブラ状態の時の左手当て舵の量とさらに重要なスロットルの入れ具合などなど、重要な事を学べます。ずーっとコブラで飛行するわけではなく、ワンポイントに付き1〜2秒くらいコブラ状態になるのですから、コブラ練習をそれ程していなくてもそれなりに出来るようになるはずです。 |
4ポイントロールの練習で、左手が右・上・左・ちょっと下という風に動くことがつかめたと思います。今度はそれを連続してやってみるという練習です。完成すると自然にローリングサークルになります。 まずは4ポイントロールのエルロンの入りをゆっくり入れてみてください。(戻しは普通に戻して)ソフトな4ポイントロールになると思います。(参考動画)そして、ソフトな4ポイントロールがカタチになってきたら、今度は左手のスティックを回してみましょう。 多くの場合、横長の楕円形っぽい軌跡になると思いますが、左ロールの場合、エルロンの入れはじめに左手はラダー右からスタートです。(右ロールの場合はエルロン入れ初めの時にラダーは左からスタートです。)最初はロールレートをゆっくり、しかも一定のレートでロールさせるためにデュアルレートを60〜70%くらいに抑えておくと良いでしょう。たぶんこの練習の時が一番墜落が多いときだと思いますので、この練習の時はFMSでも上空でおこないます。機体は落ちたり上がったり、訳が分からなくなる時もあると思いますが、とりあえずやり続けましょう。エルロン・スロットルはほぼ固定で良いと思います。 ただ闇雲にやり続けていても、落ちるばかりですので、ここで一つポイントを。それは主翼の左翼を見ると言うことです。(左ロールの場合)左翼が地面方向を向いたときに左手の右ラダーを合わせると急激に上達すると思います。左手スティックをリズミカルに回転させるために、リズムのアタマとなるのが左翼の動きなのです。左手の右ラダー以外は多少どうなっても良いので、とにかく左翼が下がったときに的確なタイミングで左手ラダーを合わせることが重要です。 低いロール回転でコレが出来たならば、次第にエルロンデュアルレートを増やしていきましょう。 どんどんロール回転が速くなり、目が追いつかなくなるほどになりますが、基本は左翼を見ると言うことです。 デュアルレート140%でスロットルハイだと、もう左手が追いつかなくなりますが、そのときは左手を回転させるのではなく、ラダーを素早く左右に倒してしのぎましょう。 効果的な練習としては、FMSで、飛行場を体育館にします。機体をサザンクロス-iにして、エルロンデュアルレート140%で、離陸直後からどちらかのエルロンをフルに切りっぱなしにします。機体の飛行姿勢はどうなっても良いのでとにかく15秒以上飛び続けましょう。かなり効果的な練習になると思います。 参考動画(ローリングサークル) |
いよいよ大詰め、ローリングコブラです。 と言っても先述の練習をやっているうちに出来るようになってしまった方もいらっしゃるのでは・・・。 このあたりから実物RCも織り交ぜながら練習するのが良いと思います。というのも、はっきり言って FMSのほうが難しいからです。FMSの中でセダクションとかサザンクロスWはローリングコブラが難しい部類に入ると思います。操縦者の舵がモロに挙動に表れるからです。また、セダクションはスロットル操作が非常にシビアです。しかし、あえて難しい機体で練習することによって、実物を操縦したときに「あぁ・・楽だぁ」という気持ちが必ず出るはずです。最近FMSでローリングコブラがやりやすいと思うのは、ガソリン機でしょうか。NLO_CAP_222とかおすすめです。 実物RC飛行機での練習はやはり、高高度で行うのが良いでしょう。機体はやはりEPP機ですね。 さて、肝心の操舵ですが、簡単に言いますと「ローリングサークルにスロットル操作が加わったもの」という気がします。 ローリングサークルを失速させれば自然にローリングコブラになるのですから、口で言うのは簡単です。問題はコブラ状態を保つことが難しい上に、ローリングサークルではある程度一定だったロールが遅くなったり、止まったりします。それに合わせて左手親指の動きを調整していかないとなかなか出来るようになりません。アタマの中のイメージとして、私は最初「機首を上げよう上げよう」と操作していましたが、実際重要だったのは「テールを下げること」だと思います。地面に近いのはもちろんテールですので、地面との感覚を掴みつつ、コブラ姿勢を保つことは大事です。私の視点としては正直 左翼とテールしか見ていません。ローリングコブラ中の機体方向はラダーとかで曲げちゃうことが多いですね。よくネット上のビデオなどでローリングコブラ状態で直進〜切り返しというのがありますが、私は未だに心で「曲がれ曲がれ・・・止まれ!」と念じると自然に切り返してくれます。恐らく指が瞬間的に止まるのだと思いますが、切り返しはそんなに難しく無いんじゃないかと思っています。最初のうちはどうしても機体がどんどん曲がっていき、ローリングコブラサークルになってしまいます。しかし、そこまで行けば、直進させるのはもう時間の問題ですね。 参考動画(ローリングコブラ) |
私の稚拙な文章とぶきっちょな操縦をここまで見ていただき、ありがとうございました。 足りない点がたくさんあると思いますので、機体のダウンロード方法が分からなかったり、操作方法が分からなかったり、はたまた「ここはこういう舵を打つと良いよ☆」と暖かいご指導等メールいただけると助かります。 doramusuko76#mail.bbexcite.jp (#を@に変えてください) このページは発展途上です。 気付いたことがあればどんどん追記していきますし、間違っていたことがあればその都度訂正します。 入門者の方にお伝えできることは伝えて、ベテランの方には教えていただいて、その中間の橋渡し的なページにしたいと思っています。 |