F-22 ラプター パークジェット

 だいぶ前から気になっていたプロペラジェットの動画がありました。こちら
これはベクタースラストであり、動きがファンフライみたいで
非常におもしろい動きをしています。

う〜ん、欲しい★
調べてみると意外と低価格でキットが売られています。
しかし、厳戒態勢が敷かれている我が家の台所事情からすると
おいそれとはポチっとできません(笑)
長い間、文字通り指をくわえてみていましたが
自作しようにもベクタースラストがネックとなって
手持ちの材料では簡単に制作するのが難しいようです。

ある日RC Groups.comのF22スレッドを覗いてみると
お手軽パークジェットがありました。
でも、ベクタースラストじゃないし・・普通に飛んで
終わりなんだろうと思っていたのですが・・・。
ビデオを見ると・・・・こちら

意外と面白い動きをしています。
スレッドを読み進めていくと、この動きの秘密はリンケージにあるみたいで、
エルロンとエレベーターが連動しているようです。
つまり、デルタ機のようなエレボン制御なんですね。

さらにいろいろ調べていくと凄い技あり!な
リンケージを発見してしまいました→こちら
これはさすがに凄すぎるので今回は見送り(笑)

簡単に作れて簡単に飛ばせるパークジェット試作機を作ってみました。

SPEC 現在判明しているもの
重量(バッテリー抜き) 128g
ペラ 7×6インチ GWS
モーター ヘクストロニック KV2000
機首・胴体 EPP
主翼・動翼 3mmデプロン
垂直尾翼 6ミリデプロン

なお、オリジナルモデルはエルロンが無いです。



RC Groupsから図面をダウンロードし、
A4コピー用紙に印刷して、床に並べてみます。

う〜ん、でかい。

オリジナルサイズは主翼スパンが32インチ(81cmくらい)
なのですが、これだと3セル1000mAh以上のバッテリーに
2212クラスの巨大モーターが必要そうな感じです。
実は5ミリスチレンで切り出したのですが
切り出した材料のみで100グラム近くまで重量が膨れ上がり
気軽に体育館で飛ばせるサイズではなくなったので
いったんこのサイズは保留にしました。

気を取り直してもう一度RC Groupsから今度は
主翼スパン24インチ(約60cm)これをダウンロードしましたが、
まだちょっとインドアサイズではないような気がしました。
そこで最後の裏技、A4ではなくB5印刷することで
24インチから84%のサイズダウンができました。
現在のスパンは測っていないですが、ちょうどよいサイズです。



3ミリデプロンで主翼・尾翼部分を切り出します。
図面はA4サイズの原寸をB5に縮小していますので
補強用の3mmカーボンパイプ・1.5mmカーボンロッドは
今回それぞれ3mmカーボンパイプ・0.5mm厚カーボンフラットバーに
交換して補強を行いました。
この画像では主翼の上側がフラットバーで
上側の長いほうが3ミリカーボンパイプです。
主翼の補強としては他に主翼前縁に3ミリフラットバーを接着してます。



胴体は3mm30倍EPPを4枚重ねです。
本当は3枚重ねで強度的にOKだったのですが
主翼側の切り欠きを大きく切り過ぎてしまい
やむなく4枚重ねにしました。
端面の整形はアイロンです。
高温のアイロンで結構きれいにRがつきますね。

胴体補強に幅5ミリのカーボンフラットバーを中心部分に入れています。
これにより、結構な強度が出ています。



胴体裏側です。
モーターはヘクストロニックの\1680モーターです。(KV2000)
モーターは胴体のEPPにベニヤで固定しましたが
胴体を持って振り回したときに主翼強度が不安だったので
画像のモーター左側に見えるグレーの
デプロンを補強として追加しました。
これで縦の強度はかなり強くなりました。

サーボはE-SKYの9グラムサーボです。
今回派手なアクロをやりたいと思ったので
エルロンとエレベーターを強大なトルクで動かすために
ちょっと大きなサーボを積みました。
まぁ、2サーボですのでそれほど重量は気になりませんね。



モーター部分のアップです。
A4サイズで印刷していれば8インチのペラが使えましたが
B5で印刷したために7インチまでのプロペラに使用が限られました。
いつものモーターマウントを使ってベニヤ固定していますが、
スラスト軸を少し機体下側にオフセットしています。
理由は機体上面にモーターをあまり露出させたくないからです。



これが過激なアクロを可能とさせるエレボンリンケージです。
RC Groupsのスレッドを見ていくと実に多種多様なリンケージがあり
それだけでも結構面白いですが、私としては
シンプルなほうが好きなので
1.2mmピアノ線と1.8mmBTR(takehigo生カーボン)を使用しました。
久しぶりにロッドリンケージをやりましたが
他の機体はロッド押さえをつけていないのでびっくりです。
ロッドの径が太ければたわまないんですね。
他の方を見てもこの機体であまり軽量化を
重要視している方は少ないみたいでした。



そして完成しました。
完成した朝はあいにくの雨。
メカ積みの際に重心位置は?と思い、スレッドで
調べてみましたが、いまいち要領を得ません。
飛ばして調整するのが一番と書かれていました(笑)

紙テープでメカを仮固定して家の中でグライドテストです。
無尾翼だから(?)意外と重心は前のほうかな?と思い、
製作時からテールヘビーに気をつけていました。

グライドテストをやってみると・・・
アタマから突っ込んでいます。
バッテリーを後ろにずらしても
アタマから突っ込んでいきます。
最終的には!
バッテリーをはずしたらきれいに飛びました(笑)

仕方がないので急遽受信機を主翼後部に設置し
バッテリーを胴体の一番後ろに積める様にしました。

グライドさせた感じでは重心はモーターの
カンのあたりがベストみたいでした。
まだ飛ばしてないのでなんともいえませんが
スピードも結構でそうです。

気分が盛り上がり
無謀と知りつつも家の中で飛ばそうかと思いました。
今まで新作機ができると必ずやっていた
インドアトルクロールテストです。

スイッチを入れ、バッテリーを繋ぎ、
スロットルON。

機体から手を離す寸前で気づきました。


この機体、ラダーがありませんでした(爆)


フライトインプレは次回お伝えしたいと思います。

追記

と、書いた直後、晴れ間が覗いたので早速テストフライトへ行きました。
久々に緊張しつつスロットルON。そっと手投げします。
手投げ直後反トルクの影響でロール方向にふらつきながらも
なんとかまっすぐ進んでいきます。
姿勢を整えるための当て舵が・・・効き過ぎです。
一応あらかじめエクスポを30ほど入れていたのですが
全く敏感すぎますので慎重にハンドキャッチして
エクスポを各舵60パーセントくらいに設定し直しました。
いやぁ〜、とてもキックアップする勇気がありませんでした(笑)
数回調整を繰り返した後、勇気を出してプチ上空飛行です。
上空を走らせてから舵角をキックアップして
エレベーターフルアップ!!そう、クルビットです。

クルッ☆

いとも簡単にその場でループしてくれました。
これですコレコレ!!
これがやりたかったんです。

パワーに余裕がないんじゃないかと思っていましたが
意外にも2セル500と7×6ペラの組み合わせで
力強く上昇してきます。

調子に乗ってローパスさせてみると、意外なほど
スケール感を感じられます。
ただ、調子に乗りすぎて失速させてしまうと
旋回後半などで全く舵が効かなくなってしまいます。
おそらくこの手の機体の特徴でしょうか?
久々にエレボンのみの機体なので
いかんせん小回りが効きません。
このままではちょっとインドアがきつそう・・・という印象でした。


そこで帰宅後・・・・



効果が出なければすぐ外せるようにして、ラダーをつけちゃいました。

本当は垂直尾翼にラダーをつけた方が良いのですが
なんせ角度が68度で付いてますので
両側を動かすためのリンケージが難しそうです。
ラダーをつけたは良いが、重くなって動けなくなったら
本末転倒です。

そこで、苦肉の策として写真のようなラダーにしました。
サーボは以前海外通販で買った4gサーボです。
EPPの板にサーボと舵の両方を付けてます。
気に入らなければびりっと剥がせば良いのです。

ということでさらに調子に乗り、夜のインドアへ出陣です。

インドアで旋回を試してみましたが、格段に曲がりやすくなってました☆
おそらく初飛行時の3chでは周回飛行すら危ういでしょう。
ところが旋回後半巻き込むように舵が効かなくなったり
エレベーターアップが鈍くなったりしてます。
ラダー〜エルロンのミキシング量や
エレベーターとラダーのデュアルレートなどいじった結果
だいぶ良くなりました。
しかしラダーサーボ増設に伴う重量増によって
最低飛行速度が速くなっちゃいました。
やむを得ずインドアではエレベーターアップと
後ろ重心にしてコブラ気味に飛ばしています。
確かにインドアも楽しいですが、まだこの段階では
外で豪快に楽しみたいなぁというのが本音です。


ということで翌朝(今日) 早速お外へ出掛けました。

ほぼ無風のコンディションです。
最初に禁断の3セル500を積んでみました。
上昇力はびっくりするくらいすごいですが
スロットルの上下で反トルクによるロール方向のふらつきや
ダイブ後の引き起こしが重くなってしまったりして
個人的にあまり好みじゃないかなという感じです。
いろいろ試してみると2セル600(35gくらい)が
ちょうど良いと思いました。



今日はラダーもついた屋外飛行ですのでアクロにもチャレンジです。
キューバン8やロール、連続クルビットなどなど・・・。
残念ながら腕が未熟なためか、非常に難しかったです。
しかも日常飛ばしている飛行機とは
スピードが全く違うためになかなか目が追いつきません(笑)
ちょっとこのまま遊んでみようと思っています。

次回作はもっと小さく、もっと軽くしてみたいですね。



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