EPP製SALグライダー Alulaの紹介

EPPファンフライからの移行に最適なSAL機だと思います☆

Alulaとは?
アメリカ製のEPP製無尾翼ハンドランチグライダーです。メーカーHPは こちら

スパン600mm程度で重量130g前後の小さくて鳥みたいなやつなのですが、実際飛んでる姿は本物みたいです。ごく簡単に魅力を説明するならば、○製作が簡単で ○バシュッと上がるというところでしょうか?逆に今現在の最大のウイークポイントは日本国内に殆ど流通がないという点につきます。私は2006年秋に某HPでこの機体の存在を知り、海外通販などやったこともなかったのですが、気付いたらポチっとクリックしていました。妻からは「悪い手だなぁ!」と散々言われました。
それから1ヶ月半後、メーカーのリヒターさんから「送りましたよ」というメールもなく、年末に我が家に届きました。はるばる海を越えて雪国にやってきたAlulaを紹介していきたいと思います。
追記
最近、ミニサイズのSAL機が巷に増えてきました。もしかしたら小型電動ファンフライユーザーがお遊び的なニュアンスでやって見ようということでミニサイズが選ばれるのかもしれません。もし、仮にそうだとしたら、このAlulaは間違いなく最適な機体だと思います!

○ まず、壊れにくいこと
EPPファンフライユーザーが他のジャンルに手を出すときにぶつかる問題がコレですね。
EPPに馴れてしまうと私なんか普通の機体が怖くて飛ばせません。やっぱり落ちてもアハハと笑っていられる余裕が欲しくなってしまいます。

○手持ちのメカが使えること
サーボなんかもやっすいマイクロサーボ(6グラムくらいまで)2つ、あとはエレボンミキシングが出来るプロポがあればOKですね。ただ、電池だけは400mAhくらいまでの小型ニッケル水素バッテリーか、ハンドランチグライダー御用達のCR2を2つ用意する必要がありますが、どちらも千何百円くらいで買えてしまいます。

○高度が簡単に取れること
これは非常に助かります。もう、ほとんどコツも入らずにバシュッと上がります。1回転しなくても30m近くまで上がる時もありますからね。
製作インプレッション
年末に届いたため、お正月に帰省先の実家にて製作しました。たいした道具も持って行かなかったのですが、なんとか不器用な私にも作れました。詳細な製作記事は後日UPしたいと思います。
製作の前に困ったことが・・・。それは組み立て説明書が全て英語と言うことでした。メーカーHPに写真付きの詳しい組み立て説明はありますが、翻訳サイトで翻訳すると「炭素を習得する訓練をしなければ・・・」などと余計意味不明になってしまいました。そこで日本でAlulaの製作記事を載せてらっしゃるしろくまさんのHPを大いに参考にさせていただきました。
材料を見回すと、まずカーボンに目を見張りました。金属のような音がする非常に高精度なカーボン素材です。対してメインのEPP材は・・・しろくまさんのHPに書いてあったように非常にオイリーです。徹夜明けの私の額くらいオイリーで、クリヤテープをスプレーのりで貼っても密着度がよくありませんでした。その他はリンケージパーツが秀逸ですね。これは別売りして欲しいくらいです。収縮チューブを利用した非常に軽量でスムーズな作動のリンケージです。そして、垂直尾翼(安定板)の固定方法。EPPファンフライのメカハッチみたいに「こんなんでイイの?」という合理的な物です。なんとプラスチック段ボールの切れ端にカーボン材を差し込むだけなんです。これは実際飛ばしてみて改めて凄いと思った次第です。さて、製作で気をつけたのは上半角の設定です。はっきり言ってこの機体は上半角と重心と舵角さえ合っていれば簡単に飛ぶ代物です。
Alula製作のワンポイントはこちら
フライトインプレッション
エレボンの設定を済ませ、グライドテストをしました。しろくまさんのHPにも記載されていたようにエレベーターが非常に敏感です。(ちなみに私のプロポのデュアルレートは25%です)でも面白いくらい浮きが良く、伸びていきます。早速ランチテストに移行しました。すると・・・・・
通常のSALスタイルでランチしたのですが、「えっ・・!」というくらい上がります。
私の自作ラダーSAL機を80%ランチと同じくらいです。しかもスピードも良く出て、高度が下がってからも結構伸びがあります。これは面白いと何度も何度も投げました。投げている内にわざわざ通常のSAL投げではなく、ラケットを打つような感じでランチしても結構な高さまで上がることに気付きました。フルランチで30m近くまで上がるのではないでしょうか?
Alula共同購入はこちら

Alula詳細レポート


まずはメカルームからです。機首部分にバッテリー、その後に受信機ですね。私の場合はエンルートの1600円受信機のケースを外してマスキングテープで巻き、押し込んでいます。機首部分は墜落でボロボロになってきたので物干し竿カバー(大きな収縮チューブ)をかぶせてグラステープ補強しています。
ちなみに最初はメカハッチとしてEPP板で蓋をしていましたが、空気抵抗が凄いので、主翼前縁部分まで物干し竿カバーにてすっぽりとかぶせています。見た目はちょっとアレですが、扱いやすいです。


リンケージ部分です。この機体ではエンルートの激安6グラムサーボを2ヶ使用しています。動作速度が遅くても、また、スピードが遅くても、はたまたニュートラルがちょっと甘くても特に問題ないです。本当は3.8グラムサーボとかであればサーボ室を広げなくても済んだと思いますが、入らなかったのでちょっと広げました。サーボとサーボホーン以外のリンケージパーツはキット付属ですので、財布にも優しいです。あと、翼全体を透明テープ(オフィスデポテープ使用)でカバーリングしていますが、日光に当たったり、湿気などによってシワが入ってきました。貼り付け時にはスプレーのりを使ったのですが、どうしても入ってしまいます。この場合は低めの温度でアイロンをかけるとEPPとテープが密着します。おすすめですよ。


とっても簡単な尾翼です。扇形のスチレンペーパーを2枚のカーボンスパーで挟んでいるだけです。
しかも、完成後もこうやって外せるので収納にも便利ですね。しかし、飛行中に取れたことは1度も無いです。
私の場合はカーボンスパーを中心として下部側にオフィスデポテープを大きめに貼っています。着陸時に汚れないようにするためです。あと、カーボンスパーとスチレン部分の接着が心配だったので、細めのグラステープでカーボンスパーの上から固定しています。(恐らく必要なかったような感じです。)


リンケージを後から見た図です。
尾翼は写真中央の細いプラスチックダンボール片に差し込むだけです。全く接着しないのです。
これで飛行中に飛んでいったりしないのだから、設計者は凄いと思います。動翼のテープヒンジが剥がれかけちゃってますが、そんなに問題じゃないです。ランチの時に垂直尾翼の角度をなおすのですが、そのときにちょっと押しつければ良いだけですからね。ちなみに動翼はバルサに軽量なフィルムを貼っています。EPPなどの発泡系機体で入門した方や、ARFしか作ったことのない方でも、動翼だけですので簡単に作れると思います。なんなら動翼もオフィスデポテープを貼っても良いのではないかなと思います。


2007年12月現在の管理人Alulaです。
上記のように各部がやつれていましたので、リニューアルしました。
まず、主翼表面の被服(クリヤテープ)を貼り替え。
最初の制作時はスプレーのりを吹く量が足りなかったようなので
今度は多めに吹いて、再度テープ貼り。
また、機首部分が汚くなっていたので、物干し竿カバーと
同色の塗装を施し、汚れを目立たないようにしました。



あと、主翼裏面に視認性向上のため、黒ラインを適当に吹いています。
作業中にアンテナ線がぷつっと切れたこともあり、アンテナ線を入れ替えです。
今度はエナメル線を主翼に埋め込みました。
特に感度が悪いと言うことは無かったです。
動翼はテープヒンジでしたが、どうも遊びが大きいようなので
紙ヒンジに変更し、あえて動きを渋くさせました。



機首部分です。物干し竿カバーと、粗面用マスキングテープ、塗装が
だいたい同じ色になって、作りの荒さが目立たなくなりました。

リニューアル後、すぐにスロープでのフライトを行いました。
リニューアル作業によって、重量が10g以上増えてしまったのですが、
スロープでは「より安定したな」という印象でした。
ただし、平地でのSAL遊びをするには確実に浮きが悪くなっています。
もう、この機体はスロープ専用機ですね。
操縦ワンポイント

まず、プロポの設定ですが、当然エレボンミキシング設定にします。そしてデュアルレートは極力抑えめにした方が良いでしょう。舵角が大きすぎると簡単に失速しますので、フライトしながらの調整が必要です。私の場合大舵角時でD/R45% EXP-50% 通常舵角でD/R25% EXP-40%ほど付けています。アクロ飛行で舵をガバガバ打つのになれた私にとってはこれくらいがちょうど良いです。これでロールやループが気持ちよく出来ています

スロープ飛行時はいったん投げ込んでしまうと、重心位置やトリムが分かりづらくなるので
事前に平地でグライドテストの実行をおすすめします。
スロープの風の強さにもよりますが、風速6m/sくらいまでは
特にバラストを積む必要性は感じられませんでした。

私は最近教えてもらったのですが、
スロープセッティングで重心を前気味にするのは間違いだそうです。
あくまで通常の重心位置で、全備重量を増やし、翼面荷重を上げる
というのが正しいセッティングのようです。

重心位置を図面通りに設定してから、エレベータートリムで微調整するのですが、
私の場合はランチ時の角度でトリムを決めています。
力を入れすぎず、投げ上げた腕と同じ角度でまっすぐ上がっていくように
トリムを決めると、素晴らしいスピードで走り出します。
私はこのトリム位置を見つけ出すまでは、正直Alulaはあまり
面白くないんじゃないかと誤解していました。
しかし、何度もトリムを取っていくうちに機体の本性がやっと見えてきました。
小型機だからこそ、本当の微調整が重要なんだと考えさせられました。

そして、私の機体の場合、バラストを積んでも以前よりスピードが上がるわけでもなく、
風が弱まったときの浮きが悪くなったという印象しかありません。


Alula イン土手ソアリング


第1回共同購入に参加下さったmiyashuさんに教えていただいた
土手ソアリングに挑戦してみました。

これは面白い遊びです。
遊ぶ時間が30分でも
いや、15分でも
かなり楽しく遊べますよ

今まではスロープと平地でしか遊んだことの無かったAlulaでしたが
新しい遊び方ができたので凄く面白かったです。

今回試してみたのは高さ10mくらいの低い土手です。
私の実家のすぐ近くにあります。
もともと土手のある川というのは風の通り道なので
土手に対して風が正対するような場所を見つけるのは
ちょっと大変でしたが、川の合流地点などの
人工的に流れを変えた地点であれば
風の向きがちょうど良かったです。

プロポと機体を助手席に置いていれば1分かからず準備完了です。
スロープ用のセッティングで軽くランチングします。
おおっと!機体がどんどん沈んでいく・・・。
あわててエレベータートリムをアップ側にずらして調整すると機体が浮き始めました。

1分少々で風下に流されて着陸です。
2回目のランチ・・・と投げた直後
なんと機体はグランドループして風下へと遠ざかりました。

こんな感じでエレベータートリムを合わせて約5分。
やっと分かりました。
土手ソアリングはスロープよりもトリムが敏感です。
厳密に言うと、ランチごとにセッティングが変わるくらい
その場その場に合わせたトリムあわせが重要ですね。

でも1度セッティングが決まればもう天国です。
手っ取り早くランチでバビュっと高度を取って
ロールしながらダイブしても面白いですし、
ランチせずに足で機体をぽいっと蹴飛ばして
よろよろしながらじわじわ高度を取っていくのも面白いです。

もちろんスロープと同じように機体を左右に走らせるだけでも
「こんなところにこんなリフトがあるのか!?」と
思うほど良く浮いてくれました。
はたから見ると小鳥が強風の中おぼれているようにしか
見えないかもしれませんが、(笑)
軽くて小さいながら懸命に飛ぼうとしている姿は
感動すら覚えます。

一通り飛ばした後、ダイナミックソアリングの練習を、と思い
何度か挑戦してみましたが、
わたしの未熟なウデでは実現できませんでした。
でも、近い将来
こんな身近な土手で
こんな低い土手で
DSができたらもっと面白いでしょうね!

チャレンジ当日は子供連れで
また、気温が低かったので
長く土手にいられませんでしたが
3日続けて通ってしまいました。
(3日通算で1時間も居ませんでしたが)

これは面白いです。
デュアルレートを大舵角側で飛ばしていたので
無意識にウデも上がることでしょう☆
太陽がまぶしいくらいの時間には
サーマルにもヒットしてみるみる上昇していきました。
日没前のわずかな時間でも
風があればかなり楽しめますね。

こんな面白い遊び方を教えていただいた
miyashuさんに感謝いたします☆


Alulaonepoint
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